2020-01-06

手芸業界の闇?

日本で出版される手芸本が好きで、ちょこちょこチェックしては帰国時に本屋巡りするのだけど、最近ちょっと驚いたことがある。
三國さんの新刊、アマゾンレビューがボロカス!
ファンの多い三國さんの待望の新刊に、なかなか辛辣な言葉の数々。
実際に購入した人のレビューも多く、よほど腹に据えかねての事かなと。
ほぼ日の手にかかると、編み物は一気にお金に余裕のある人用の道楽になるのか。

確かに編み物って余裕(経済的、時間的)がないと出来ない一面はあるかもとは思う。
ここ朝鮮で、編み物やったことあるけど趣味にはしてない人はたいてい、「毛糸高いから!セーターとか買ったほうが安い。」と言うのを聞いた。
そうだよね、と思う反面、編んだほうが安いから、という理由で編み物をしているのではない、とも思う。
そして、毛糸は安く買うものという先入観があるのだな、とも思う。

手芸用品や材料って、良いものは結構なお値段。
でも生産者や作家さんなど、それに関わる人が食べていけるレベルに儲けるのは難しそう。
ビジネスにするには資本と提携する必要があるのかな。

個人の勝手な意見だけど、アマゾンレビューを見て、好きなこと(手芸)で楽しみたい、人を喜ばせたい、でもそれを生業にできない、この辺のジレンマが見え隠れした。

三國さんとは別件で、実際出版社との相性や派閥?があるような話も聞いたことがあるし。
人気デザイナーのイ○ガーさんに関しても、橋渡し的な役割を担う会社や人々の不穏なお話を耳にしたりと、作家さんには、ただ趣味として楽しむ庶民には思いもよらない事情を抱えていそうだ。

出版に関しては、手芸本好きの自分としては、これ本当に作家さんの意向でこの編集にしたのかな?とか思うことがある。
そして誤植などの多さには正直辟易する。

朝鮮の手芸本は日本のコピー本だらけだけど、写真や文章の構成、作り方や編み方まで本家と違うところが平気である。
翻訳者の作品かと思うほど、デザイナーの名前が目立たないし。

日本ですらおろそかにしてるところを、外国語版で完璧に仕上げてるなんて、正直考えにくいし、作家さんの意向とはるかにかけ離れてるところがありそう。
外国語版を作家さんが逐一確認なんてしないだろうし。

編み間違いを直すなんて初心者には至難の業だから、ものすごくストレス。編むのやめることも少なくない。
なのに、いつまで経っても誤植ありきみたいな仕事ぶりに、手芸に興味ない人が校正しているのかな、と思わずにいられない。

自分だったらこんなミス何度も繰り返して恥ずかしいし申し訳ないし、どうしよう、と思うのですがね。古い人間なのでしょうか。(これって近頃の日本人は寛容さが足りなくなってきたが故)

冒頭の三國さんの話、結局、企画や出版の話を決断するのは最終的には三國さんご本人だろうから、ほぼ日がご自身の目指す姿を具現化してくれる相棒だったということなのだろう。

デザイナーや手工芸の担い手の評価が低いと言われる日本、海外あちこち行かれて触発され、プライドを大切にしよう!とも思われても何ら不思議はない。(なんて知ったようなこと言っちゃった)

かといって今まで安売りしてたとは思わないし、ファンの方々もせっせと本やら毛糸やらイベントやらで投資してたと思う。
その利益がデザイナー本人にはあまり行かなかったのだろうというのは想像にかたくない。

出版社や繊維会社、その担当者と意見の相違があったのかな〜とかつい無粋なことを考えてしまうけど、有料編み図やサンプルのコピーとか、複製販売など、顧客の中にもいろんな人はいるからね。
あら、素敵ね!どうやるの、教えて?
(無償でor破格で)
が生み出す罪は結構深い。

作家さん本人のファンというより、作品が好きで注目することが多い自分としては、作風が変わったらもう見なくなるだけ。
個人的には寂しくなるかもしれないけれど、作家さん本人が好きなものではなく、誰かの求めに応じてやっていただけの作品ならば、それを要求することはできない。
それはデザイナーではなく、製図業者や編集者、しいては出版社へのリクエスト。
出版社はそれをデザイナーに要求して、やってくれる人に依頼する。
…そしたらデザイナー自身がやりたいことなんてできないよね。悪循環だわ〜 
売れないと出版社潰れるしね…

あ、でもほぼ日の内輪だけで楽しい、みたいなダベり会は作品に関わらず無理めだけど。


…と、自分勝手な独り言でした。ほぼ愚痴。
当事者でなければ分からないことだらけ、でも事情を知らない一般人の中にはこんなこと思ってる人もいるってことで。

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